本剤(キプレス®錠5mg/錠10mg/OD錠10mg)の有効成分であるモンテルカストの作用機序は、以下のとおりです。
<気管支喘息>
モンテルカストは、システイニルロイコトリエン タイプ1受容体(Cys LT1受容体)に選択的に結合し、炎症惹起メディエーターであるLTD4やLTE4による病態生理学的作用(気管支収縮、血管透過性の亢進、及び粘液分泌促進)を抑制します。この作用機序に基づき、モンテルカストは抗喘息作用として、喘息性炎症の種々の因子を改善します。
<アレルギー性鼻炎>
アレルギー性鼻炎では、抗原曝露後に、即時相及び遅発相のいずれにおいてもシステイニルロイコトリエンが鼻粘膜から放出されます。その放出はアレルギー性鼻炎の症状発現と関連があります。また、システイニルロイコトリエンの鼻腔内投与は鼻腔通気抵抗を上昇させ、鼻閉症状を増悪させることが示されています。モンテルカストはロイコトリエン受容体の作用を遮断することにより、アレルギー性鼻炎症状の緩和に重要な役割を果たすことが示唆されています。
- 電子添文(18.1項)[2024年5月改訂(第2版)]
2024/5/8