本剤(ペンタサ®注腸1g)を経直腸投与した場合、本剤の有効成分であるメサラジンが腸内で到達する範囲は直腸部から脾彎曲部までです。
このため、脾彎曲部より口側の炎症には効果が期待できません。
図 大腸の部位とその名称
電子添文の記載は、以下のとおりです。
5. 効能又は効果に関連する注意 脾彎曲部より口側の炎症には効果が期待できない。[16.8参照] |
[解説]
99mTcで標識したメサラジン注腸剤1g/100mLを健康成人8名に経直腸投与したときの腸内での最遠到達部位と移行量を調べた。
1名では直腸とS状結腸に滞留し、7名では脾彎曲部まで達し、そのうち4名は横行結腸まで到達した(外国人データ)1)。
- 電子添文(5項)[2024年5月改訂(第4版)]
- 患者向け服薬指導資材(ペンタサ®注腸1gの使い方)[2015年2月改訂(PS0267)]
- 解説;電子添文(16.8項)[2024年5月改訂(第4版)]
References
- Brown, J. et al. :Aliment. Pharmacol. Ther. 1997 ;11 :685-691(PMID:9305476)
2024/5/31