本剤(ラスビック®点滴静注キット150mg)の有効成分であるラスクフロキサシンの血中濃度は、以下のとおりです。
◆単回投与
健康成人にラスクフロキサシン150及び300mg注)を単回点滴静注したときの薬物動態パラメータは、表1のとおりでした。
表1 単回点滴静注後のラスクフロキサシンの薬物動態パラメータ
投与量注) |
例数 |
Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
AUCinf (μg・hr/mL) |
---|---|---|---|---|---|
150mg |
6 |
2.10 ± 0.594 |
1.00 ± 0.00 |
15.4 ± 1.55 |
23.3 ± 4.87 |
300mg |
6 |
2.99 ± 0.273 |
2.00 ± 0.00 |
15.9 ± 0.948 |
51.7 ± 6.74 |
平均値±標準偏差
注)本剤の用法及び用量は、「通常、成人にはラスクフロキサシンとして、投与初日に300mgを、投与2日目以降は150mgを1日1回点滴静注する。」です。
◆反復投与
健康成人にラスクフロキサシンを、1日目は300mgを2時間かけて、2日目~7日目は150mgを1時間かけて、1日1回7日間反復点滴静注したときの薬物動態パラメータは、表2のとおりでした。
表2 反復点滴静注後のラスクフロキサシンの薬物動態パラメータ
投与日 |
投与量 |
例数 |
Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
AUCt (μg・hr/mL) |
---|---|---|---|---|---|---|
1日目 |
300mg |
6 |
3.00 ± 0.496 |
2.00 ± 0.00 |
- |
32.5 ± 5.35 |
7日目 |
150mg |
5 |
2.9 ± 0.383 |
1.00 ± 0.00 |
22.0 ± 2.63 |
35.4 ± 8.28 |
平均値±標準偏差
◆母集団薬物動態解析
呼吸器感染症患者にラスクフロキサシン150mg(投与開始日は300mg)を1日1回反復点滴静注したときの投与1日目及び最終投与日の薬物動態パラメータを、母集団薬物動態モデルから予測した結果は、表3のとおりでした。
表3 呼吸器感染症患者でのラスクフロキサシンの薬物動態パラメータ
疾患名 |
投与日 |
投与量 |
例数 |
Cmax (μg/mL) |
AUC0-24 (μg・hr/mL) |
Ctrough※ (μg/mL) |
---|---|---|---|---|---|---|
呼吸器感染症 |
1日目 |
300mg |
251 |
4.185 ± 1.107 |
65.00 ± 18.55 |
0.970 ± 0.414 |
最終投与日 |
150mg |
3.192 ± 0.929 |
46.67 ± 15.21 |
平均値±標準偏差
※:投与2日目以降の最低濃度推定値
- 電子添文(16.1項)[2024年5月改訂(第5版)]
2025/1/6