QT/QTC評価試験において、本剤(ベオーバ®錠50mg)にはQT間隔延長作用は認められませんでした。
ただし、本剤の副作用にQT延長(頻度不明)がありますので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
[解説]
健康成人男女(外国人)52例を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照、陽性対照(モキシフロキサシンは非盲検下)、4群4期クロスオーバー試験において、ビベグロン(錠)として200mg注)、400mg注)、プラセボ又はモキシフロキサシン400mgを空腹時単回経口投与時のQT/QTc延長をQTcF(Fridericia法による心拍数補正QT)を用いて評価した。
ビベグロン200mg注)投与及び400mg注)投与によるQTcFのベースラインからの変化量に対するプラセボ投与との差は、共に投与後1時間で最大となった。また、ビベグロン200mg注)及び400mg注)投与のすべての時点で、差の最小二乗平均の90%信頼区間上限はすべて10msec未満であり、QT間隔に及ぼす影響は認められなかった。
表 QT間隔のベースラインからの変化量(プラセボとの差)
被験薬剤 |
投与量 |
例数 |
投与後 経過時間# (hr) |
ΔΔQTcF 最小二乗平均 (msec) |
90%信頼区間 (msec) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
下限 |
上限 |
|||||
ビベグロン |
200mg注) |
50 |
1 |
4.98 |
3.07 |
6.88 |
ビベグロン |
400mg注) |
52 |
1 |
4.60 |
2.71 |
4.68 |
モキシフロキサシン |
400mg |
49 |
2 |
11.16 |
9.24 |
13.07 |
#:評価時点の中で両側90%信頼区間の上限が最も大きな値を示した時点
ΔΔQTcF:各測定時点での各投与群の最小二乗平均-同測定時点でのプラセボ投与群の最小二乗平均
注)本剤の用法及び用量は、「通常、成人にはビベグロンとして50mgを1日1回食後に経口投与する。」です。
- インタビューフォーム(V.5.(2)3)QT/QTc評価試験)[2024年10月改訂(第9版)]
- 電子添文(11項)[2024年10月改訂(第5版)]
- 解説;インタビューフォーム(V.5.(2)3)QT/QTc評価試験)[2024年10月改訂(第9版)]
2024/11/18